
こんにちは、超うな重です。
みなさんは老後に備えて貯蓄はしてますか?
いや、老後の事なんてまだまだ先の事だし、何をすればいいかわからないし、とりあえず今を楽しんだほうがいいでしょう。
そう思っていた時期が私にもありました…。
ですが給料はなかなか上がらないのに物価だけは上がっていく、世間の景気はいいというけど自分のところには全く恩恵がない。
これはそろそろ何か考えないとまずいな、と思い調べてみた結果、どうも「つみたてNISA」というのが少ない予算で資産形成をするのにいいらしい。
NISA自体は2014年に結構話題になっていましたし、その後つみたてNISAが始まったという事ぐらいは知っていたんですがもうすでに株式投資をしていたのでこれ以上はいいかな、と特に興味を持っていませんでした。
ですが今回気になって調べてみたら通常の投資にくらべてメリットが多くてなんで今まで放置してたんだろう、とちょっと後悔しています
ということで今回は少ない予算で長期的な資産形成ができる制度「つみたてNISA」について解説していきたいと思います。
こんな人に読んでほしい
・投資をしたことがない人
・投資に興味のない人
・将来に不安のある人
・お金を手元に置いておくと使ってしまう人
つみたてNISAってどんな制度?

つみたてNISAは2014年に始まった「NISA(少額投資非課税制度)」のひとつで少ない元手で無理なく資産作りを行えるよう2018年1月から始まりました。
毎月決まった金額を使って投資信託・ETF(上場投資信託)を購入して資産を形成し、そこで得られた利益や分配金にたいして非課税となります。
選んだ商品を定期的に自動で購入していくのでこれまで投資をしたことがない人にとってははじめての資産運用として特におすすめです。
投資信託とは:投資家から集めたお金を一つの大きな資金として、運用の専門家が株式や債券に投資・運用する金融商品。投資額によって運用益が分配される。
ETF(上場投資信託)とは:日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの株価指数に連動することを目指して作られ、金融商品取引所に上場している投資信託。
つみたてNISAのメリット
ここではつみたてNISAがなぜ投資初心者におすすめなのか、その特徴をメリットとデメリットで確認してみましょう。
年間40万円までの投資で得られた運用益にたいして税金がかからない
通常の投資では得られた運用益にたいして20.315%の税金がかかるのですが、つみたてNISAでは購入した投資信託などの売却益・配当金・分配金にたいして税金がかかりません。
税金のかからない非課税枠は年間40万円までですが積み立てた年から最長20年間、本来なら引かれる税金もまとめて資産運用にまわすことができます。
なので40万✖20年間で最大800万円の投資ができます。
積み立て購入で少額から始めることができる
つみたてNISAでの購入方法はその名の通りつみたて投資のみとなります。
通常のNISAでは一括投資ができるのですがつみたてNISAではできません、一定額を、定期的に、継続的に購入します。
ですが積み立てる期間は毎日・毎週・毎月・隔月・3か月ごと・4か月ごと・6か月ごとと自分の計画にあわせて選ぶことができます。
また金額も1,000円単位でできるところや10,000円というところ、金融機関は限られますが100円から投資することも可能です。
投資にたいして警戒心を持っている方もいると思いますがご自分の経済状況にあわせて無理のない金額ではじめることができ、余裕ができれば金額を増やしていくという運用ができます。
投資初心者でも低コストで長期の投資ができる
つみたてNISAで購入できるのは「積立型」の投資信託・ETF(上場投資信託)メインとなっており始めた年から最長20年間、毎月コツコツと資産運用することができます。
通常の投資信託では「信託報酬」という手数料がかかってくるのですがつみたてNISAの対象商品は手数料が低水準であり、また収益による分配金の支払いが頻繁ではない、販売手数料が無料など長期の運用を行う上で投資初心者でも利用しやすい仕組みになっています。
特に非課税期間が最長20年と長期にわたって資産運用を行うつみたてNISAでは信託報酬が低水準というのは大きなメリットとなります。
ドルコスト平均法で購入単価を抑えることができる
投資の基本は「安く買い、高く売る」なのですが投資商品の相場は常に変動しています。
いつが買い時なのか、売り時なのかというのは投資においてとても判断に悩むところです。
そこで買い時や売り時のタイミングを計るのではなく、毎月決まった金額を同じ銘柄に投資し続ける方法を「ドルコスト平均法」といいます。
つみたてNISAもこのドルコスト平均法の恩恵にあずかることができます。
価格が安くなっている時は多く購入し、高くなっている時は少なく購入するため結果として平均購入金額を下げることができます。
投資をしていると一度はやってしまう「高値の時に大量購入してしまって売るに売れなくなる」という状況を避けることができるわけです。
もちろん普段から相場を定期的にチェックして、安くなったときのみ購入して高値の時にのみ売却できれば良いのですが、仕事や育児をしていたりするとなかなかできる事ではありません。
そういった理由からも買い時の判断に悩むことなく資産を形成することのできるつみたてNISAは投資初心者におすすめといえます。
しかし、つみたてNISAは積み立てた資産をいつでも売却できるのですが、購入している商品の相場が下がっている時に売却してしまうと損失が出る可能性もあるので売却の時期は慎重に検討する必要があります。
20歳以上ならいつからでも長期積立で資産形成ができる
つみたてNISAは日本在住で20歳以上ならだれでも利用できます。(国民年金保険料を未納の場合は利用できません)
※20歳以下なら最大400万円、最長5年まで利用できるジュニアNISAがあります。
同じような積み立て型の非課税制度で「ideco(イデコ:個人型確定拠出年金)」がありますがイデコの場合は積み立ての上限年齢が60歳までとなっているので始めた年齢が50歳だとすると10年間しか積み立てることができません。(70歳までは運用益非課税)
早くに始めれば長く積み立てることができるメリットがあるのですが、イデコの場合は基本的に資産を60歳になるまで引き出すことができません。
つみたてNISAの場合は何歳から始めても最長20年間積み立てることができるのである程度年齢がいってからでも長期の積立投資をすることができます。
またイデコと違い、いざという時に自分のタイミングで売却することができるメリットもあります。

つみたてNISAのデメリット
使わなかった非課税枠を翌年以降に繰り越すことはできない
つみたてNISAでは年間40万円まで非課税で積み立てることができるのですがその年に40万円に満たなかった非課税枠を翌年以降に繰り越すことは出来ません。
例えば毎月2万円積み立てを行ったとして年間24万円の積み立てになりますが、残りの16万円は消滅して翌年度は新しく40万円の非課税枠で始めることとなります。
運用中や売却の時期によっては損失が出る可能性もあり
つみたてNISAでは分散投資・長期投資・低コストの考え方でリスクを低く抑え、長期的な資産形成を行える制度ですがあくまで投資です。
銀行預金などよりは高い収益を期待することができますが当然価格が下落して損失が出ることもあります。
購入する投資商品は金融庁が定める要件を満たした投資信託、ETFとなっているので初心者にとっては選びやすいのは事実なのですが「元本保証」をしているわけではありません。
一般NISAと併用はできない
つみたてNISAは同じく非課税制度の一般NISAとの選択制となっており、併用することは出来ません。
一般NISAは投資した年から最長5年間、年間上限120万円までが非課税となり、一括買い付けもできる制度です。
つみたてNISAで購入できる商品は上記の通り金融庁が定めた要件を満たした投資信託、ETFを積み立てでの購入のみとなっており、通常の上場株式やREIT(不動産投信)は購入することができません。
そちらへの投資を考えている場合はつみたてNISAではなく一般NISAを選んでください。
積み立て金額が所得控除とならない
つみたてNISAと同じく非課税で資産形成ができる「ideco(イデコ:個人型確定拠出年金)」は積み立てた金額が全額所得控除となり所得税・住民税が安くなるメリットがあるのですが、つみたてNISAは所得控除となりません。
損益通算をすることができない
もしあなたが複数の証券口座で投資をしていてそれぞれで利益と損失が出た場合、1月~12月の利益と損失を合算して税金を計算することを「損益通算」といいます。
例えばA社の口座での年間利益がプラス100万円、B社の口座での年間利益がマイナス50万円だったとすると100万円から50万円を差し引いた50万円が実際の利益となります。
損益通算をすると最大利益の100万円ではなく実際の利益である50万円にたいして税金の計算がされるので税負担を軽くすることができます。
しかしつみたてNISAの口座では通常の証券口座との損益通算ができなくなっています。
先ほどの例でいうと最大利益の100万円にたいして課税されることになります。
また損益通算をしても損失が残った場合に3年にわたって繰り越して翌年以降の利益から差し引く「繰越控除」という制度があるのですが損益通算ができないつみたてNISAではこの繰越控除もできません。
なぜ今つみたてNISAがおすすめなのか

かつては銀行や郵便局に貯金をしていると高い金利がついて元本も保証され安全に資産を増やしていくことが可能な時代もありました。
しかし現在では「減らないだけ」で銀行や郵便局に貯金をしておくメリットは全くと言っていいほどありません。
それに対し物価は私が大学生だった20年前に比べ継続的に上がっています。
ポテトチップスも昔は一袋にもっとたくさん入っていましたよね?
終身雇用制度もほぼ崩壊し、給料が年齢と共に順調に上がることは少なくなり、むしろ55歳頃から下がっていく傾向が多く見られます。
そんな先行きの不安な状況の中で一般の人が安定して資産を形成できるように長期の積立、分散投資ができるようにつくられたのが「つみたてNISA」です。
今の時代、「知らないから」という理由だけで資産運用をせずに会社の給料のみで生計を立てるのは非常にリスクのある方法だと私は考えています。
たしかに資産運用は銀行のように元本保証してくれない場面が多くありますし、リスクはあります。
しかし会社の給料のみで生計を立てていた場合、さまざまな事情により会社員を続けられなくなったときに生活基盤が一気に崩壊してしまいます。
とくに今のような不安定な社会状況では収入源を複数持つことでリスクを分散する必要があります。
そこで投資はこれまでしたことがないのでどうすればいいのかわからない、という人に最初の投資として検討してほしいのがつみたてNISAです。
投資信託の種類・積み立てNISAの中身とは

つみたてNISAで購入できる投資商品は金融庁が定めた手数料が低水準、分配金が頻繁に支払われない、といった初心者の人でも長期積み立てでの資産形成ができると判断された商品に限定されていますがどういった種類の商品があるのか見ていきましょう。
インデックス型投資信託
「インデックスファンド」とも呼ばれ、ファンドの基準価額が1つまたは2つ以上の指数(インデックス)に連動するように運用する投資信託。
対象とするインデックスとしては株式・債券・REIT(不動産投信)があり、つみたてNISAで運用できる投資信託の大部分がインデックス型投信となっています。
アクティブ運用型投資信託
あらかじめ定めたベンチマーク(評価の基準・目標)よりも高い収益を追求して様々な投資手法を使って運用する投資信託。
信託報酬はインデックス型に比べ高め。
ETF(上場投資信託)
日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などの株価指数に連動することを目指して作られ、金融商品取引所に上場している投資信託。
まとめ

今回は無理せず、長期にわたって資産形成ができるつみたてNISAについて解説してきました。
一般NISAやつみたてNISA、イデコの登場で投資による資産形成に興味を持つ人が私の周りでも以前に比べあきらかに増えています。
これまでは投資というと損をしそうで怖い、何を買えばいいのかわからないのでやらない、興味がない、という人がほとんどでした。
しかしこれだけ銀行の金利が低くなっているにもかかわらず、物価は上がっているという状況で何もせず貯金だけというのではせっかくの資産も目減りしていくだけです。
この記事を読んで資産形成について少し考えるきっかけにでもなれば幸いです。
つみたてNISAがおすすめな人
・投資をしたことがない人
・投資に興味のない人
・将来に不安のある人
・お金を手元に置いておくと使ってしまう人